今回はVR コントローラの機能を調査したことについてです。
最近、VIVE trackerを自作している関係で、ついでにコントローラも自作してしまえないかなと考えています。その際に、コントローラにどのような機能があるかは重要な選択要素であるため、近年市販されている/予定であるコントローラの機能を調査しました。
現状のコントローラ
HTC VIVEコントローラ
VIVE Proなどに用いられるコントローラで、Base Stationが必要です。先端の輪っか部分に赤外線受光センサが複数内蔵されています。左右のコントローラが全く同じ形状をしているため、故障しても別々に揃える必要がありません。
入力箇所としては下記の項目があります。
個人的にはこれが一番慣れ親しんでおり、これに似た機能を搭載させたいと考えています。
HTC Cosmosコントローラ
左右対象のコントローラ形状です。HMDに内蔵のカメラからコントローラの発する光をもとに位置推定しています。あんまり好きじゃないです。
入力箇所としては下記の項目があります。
- トリガー*2
- ジョイスティック
- ボタンスイッチ*3
- グリップボタン*2
Oculus touch コントローラ
一番世に排出されたHMDなので、一番ユーザが多いはずです。左右対称のコントローラ形状です。先端のリング部分から赤外線LEDで光を発しており、HMDで読み取っているようです。
入力箇所としては下記の項目があります。
- トリガー*2
- ジョイスティック
- ボタンスイッチ*3
- タッチセンサ(指がボタンに触れているか)
その他、振動によるHaptic feedbackが伝えられるそうですが、体験したことはない。。。
PlayStation Moveモーションコントローラ
wiiリモコンに似た形状のコントローラです。コントローラ先端につけられた球体について、別に設置したPlayStation Cameraでトラッキングするようです。
入力箇所としては下記の項目があります。
- トリガー*1
- ジョイスティック
- ボタンスイッチ*6
- 9軸センサ
正直、他のコントローラと比較するとしょぼい印象があります。外部にカメラを設置する必要がある上に、精度は高くないようです。
MagicLeapのコントローラ
Simple is Bestな感じの形状です。親指で押し込んで使うボタンがなく、タッチパッドだけなのが印象的です。最近のスマホにボタンが無くなったのと同じような感じですね。
入力箇所としては下記の項目があります。
- トリガー*2(1つはanalog)
- タッチパッド(タッチの強さも見れるっぽい)
- ボタンスイッチ*6
- 6軸センサ
Haptic Feedbackもあるらしいですが、軽く調べた感じではただの振動モータみたいです。
HP Reverb G2のコントローラ
HMDを調べていて、初めて存在を知りました。HP社製のHMDってどのくらいメジャーなんでしょうか。コントローラにあるマーカ(先端リングのポツポツ)をトラッキングしているようです。詳しい仕様が全然出てきません。。。
入力箇所としては下記の項目があります。
- トリガー
- ジョイスティック
- ボタンスイッチ*4
調べても仕様が全然出てこないものなんて誰が買うんでしょうか。
将来のコントローラ
VIVE Focus3のコントローラ
VIVE Focus3というHMDが販売されるにあたり、コントローラも新しくなるようです。モノとしてはOculus Quest2日回感じがします。推測ですが、先端のリング部分から赤外線LEDが発行しており、HMD側に搭載されたカメラで読み取る方式になりそうです。
入力箇所としては下記の項目があります。
- トリガー*2
- ジョイスティック
- ボタンスイッチ*3
- タッチセンサ*3
- 9軸センサ
Oculus Quest2との差別化はしないんですかね。
PlayStation VRの新しいやつ
オーブ型というかっちょいいけど、随分とかさ張りそうな形状のコントローラです。DualSenseの波に続き、アダプティブトリガーとハプティックフィードバックを搭載しています。これもリング状の箇所に赤外線LEDがついており、HMDでトラッキングする手法のようですね。
入力箇所としては下記の項目があります。
- トリガー
- ジョイスティック
- ボタンスイッチ*3
- グリップボタン
Haptic機能が多数存在するこのコントローラは、VR体験においてかなり期待できそうです。ほしいですね。
おわりに
ここ最近の流行として、Oculus Quest2の成功がベースになっているからか、先端のリング部が赤外線LEDを発し、HMD内蔵カメラでそれを読み取るのが主流になってきていますね。やはり、Base Stationやカメラを外部に設置するのはコストが掛かり、ハードルが高いからでしょうか。
個人的には、HMD内蔵カメラでトラッキングする手法は、とらっんぐ可能な手の領域が狭まっているため好きではないです。
機能面では、すべてのコントローラにトリガーが存在し、Analogで読めるものも少なくない印象でした。また、親指での入力は、ボタンスイッチを用いる方式が多いです。
VR体験中はコントローラを常に見れるわけでないため、タッチパッドは位置感覚が掴みづらそうです。HTC VIVEコントローラはHMDのコントローラ上で、指の位置が微弱に可視化されているのですが、ずっとコントローラを見られる状態じゃないと困りますよね。
振動フィードバックがあるコントローラも少数あり、その中でもPlayStationの新しいものは振動で体験を大幅に拡張でき、将来のスタンダードになると予想されます。
これをもとに、私がそのうち開発するVR コントローラでは、Analogで取得できるトリガーと、親指で押し込めるボタン式を採用し、Haptic Feedbackを実現する振動子を内蔵させたいなと思います。
ベース形状はFFKBとし、左右独立のコントローラとして通常は使用できて、入力を安定させたい場合は左右を合体させる形で2wayなものができれば面白いかなと思っています。
開発に入れるのはいつになることやら。。。