机上の空論主義者

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ビットコインが大暴落するとGPUも安くなるのはなぜか? いろんな浅い知識が線で繋がった話。

こんにちは。

最近、ニュースで見ていたことと、昔から抱いていた疑問が線でつながった経験をしました。 今まで、授業などの人から聞いた話ではそんな経験もあったのですが、自身で気づいた経験は初めてな気がするので記事にしてみます。

この記事の結論は、ビットコイン崩壊によりNFTのシステムも動かなくなるかもしれないということ。


気になるニュース

今回、点と点が線でつながった知識は次の3つです。

  1. NFTなどを実現するweb3では、複数のPCで情報を分散処理している
  2. データマイニングでお金を稼ぐ人がいる
  3. ビットコインが暴落したらGPUが安くなった

知識としてこららの事は知っていても、深い内容は知りませんでした。
例えばそれぞれのニュースで、以下の疑問を抱いて放置していました。

  1. 複数のPCで情報処理・共有する場合、どんな情報がどこで処理され、どこに何が保存されるのか
  2. どんなデータをマイニングで処理したら、どんな機関が嬉しくてお金を出してくれるのか
  3. 半導体不足が原因で価格高騰する中、CPUやストレージを差し置いてなぜGPUだけ価格が下がったのか

一見これらの問題点を見ても関連性がなさそうであり、これらの事例を別々に捉えていたのですが、どうやらこれらには関連性があったようです。

まずはこれらの話題について、それぞれ深く見ていきましょう。


1. NFTなどを実現するweb3では、複数のPCで情報を分散処理している

最近流行りのWeb3ですが、NFTやビットコインなどの仕組みを実現するために必要不可欠です。そのNFFの発展について多くの専門家が楽観的であることや、ビットコインが実際に流通している事実から考えても、web3はセキュリティ面での信頼性が高いとわかるでしょう。

web3ではブロックチェーンの技術が欠かせません。
ブロックチェーンの知識は浅いので詳しく突っ込まないで欲しいですが、自分の知る限りをかみ砕いて説明してみます。 まず、この技術ではブロックというハッシュ値を含んだ情報単位を扱っています。ブロックは定期的に新しく生成され、取引前のブロックに繋げて(チェーン)していきます。そして生成されるブロックには、1つ前の取引のブロックのハッシュ値を基に、新しく生成した暗号ハッシュ値を含んでおり、これにより安全性を担保しています。例えば、データが改ざんされていない場合、そのデータから生成されるハッシュ値は変化しませんし、過去のハッシュ値たどっていくことで過去の取引歴をめぐることができ不正を検知できます。(もし誤りがあればコメントで指摘してください…)

つまり、取引ごとに暗号ハッシュ値を計算する必要があり、この処理は結構負荷がかかるみたいです。

じゃあそんな処理をどこで処理するか?というと、web3が「非中央集権型」と呼ばれているように各個人のPCで実施することになります。ちなみに実際のデータを保存するのはP2P分散ストレージであり、取引歴を示すブロックチェーンの内容だけを個人のPCで保存するっぽいです。



ということで、「複数のPCで情報処理・共有する場合、どんな情報がどこで処理され、どこに何が保存されるのか」という疑問には、次のように答えられるでしょう。

ブロックチェーンでは取引の整合性を保つ暗号ハッシュなどの情報を、各個人のPCで処理し、そのサービスを使う皆でブロックチェーン(取引履歴)を保存する。

// 間違ってたらすみません。直します。

参考文献 ja.wikipedia.org pol.techtec.world www.hitachi-solutions.co.jp


2. データマイニングでお金を稼ぐこと

データマイニングと聞いた時、その報酬としてビットコインがもらえることを知っている人は多いかもしれません。しかし、データマイニングでどんな処理をしているかを知る人は少ないでしょう。

私も調べるまでは、「機械学習用のリソースを分配して処理させているのかな?」くらいに、見当違いの憶測をしていました。


さて、気になるデータマイニングでの処理内容ですが、ブロックチェーンを実現するために使われているようです。 先ほどブロックチェーンについて説明したときに「処理が重いらしい」と話しましたが、そのハッシュ値を生成するときにはルールが存在します。

ハッシュ関数を用いてハッシュ化するデータは、ニッセイ基礎研究所の記事によると『「親ブロック(図表5の場合はブロック#1)ヘッダのハッシュ値」「マークルルート(Merkle Root)」「タイムスタンプ(Timestamp)」「採掘難易度(Difficulty Target)」「ナンス(Nonce)」である』そうです。 この中で、nonceという値が「一度しか使わないもの」という意味であり、マイニングではこれに適した値を探しています。

具体的にどんな値のnonceが良いかというと、他の情報と一緒にハッシュ関数に入力したときに生成される255桁のハッシュ値について、先頭の16桁が全て0になる必要があります。ハッシュ関数は不可逆的な処理ですから、この結果となるnonceを導き出すためには、様々な文字列を使ってハッシュ関数に入力しまくって結果を検証する必要があるのです。その過程で膨大な処理能力が求められるということですね。

jpbitcoin.com

この膨大な単純処理をデータマイニングと称して、大量の使われていないPCのリソースを利用して導出しています。ビットコインが成り立つにはマイニングが必須なので、その処理を高速化するために、たくさんの人にマイニングをしてほしいはず。ただ、データマイニングするには電気代がかかりますから、タダでリソースを差し出させるような仕組みは法律を変えない限り難しいでしょう。

そこでデータマイニングの成功者への謝礼で支払われているのがビットコインです。データマイニングをすると稼げるのはこれが理由です。
この報酬は、ブロックチェーンのシステムが自動的に発行し、マイニング ≒ 造幣のような扱いで捉えられています。報酬元の背後に特定の企業がいるわけではなさそう。(深い情報が出てこなくて詳しくはわからん)

coin.z.com



ということで、「どんなデータをマイニングで処理したら、どんな機関が嬉しくてお金を出してくれるのか」という疑問には、次のように答えられるでしょう。

ブロックチェーンにとって必要不可欠なハッシュ生成の導出処理には膨大なリソースが必要なので、それができなければブロックチェーンのサービス全体は機能しない。その導出を高速に処理できるとブロックチェーンシステム君(?)が嬉しいので、全人類の余ったPCリソースに「データマイニング」という形で協力を募っている。その処理の成功報酬として、ブロックチェーンのシステムが自動的にビットコインを造幣して還元している。


3. ビットコインが暴落したらGPUが安くなった

今年のGWだったかに、ビットコインのLUNAが暴落して99%以上も価値が下がったというニュースがありました。そんなときTwitterに流れてきたのが「ビットコインが暴落したからGPUが安い」という情報です。私は「他の半導体製品も同様に安くなっているんじゃないか?」と大喜びでググってみたわけですが、GPU以外はそうでもないようです。

では半導体不足が原因で価格高騰する中、GPUだけが価格を下がったのかなぜか。

ご存じの方は多いでしょうが、GPUでは単純な計算をめちゃくちゃ並列処理することで高速化できるという特徴があります。なので、行列計算がメインのグラフィック処理や機械学習が、GPUの順当な使い道として知られています。

ここで、マイニングの処理内容はハッシュ値を計算するだけで単純であり、逐次的に大量にこなす必要があります。つまり単純で大量の情報を扱うため、GPUを使うことで効率的に稼げるわけです。 ビットコインでより大金を儲けるためには大量のリソース(GPU)が必要で、需要が高まり価格が高騰した。けれど、GPUで得られるビットコインに価値がなくなったのでマイニングに価値がなくなった。結局、GPUを買い増す意味がなくなり需要が減ったので、価格が元に戻った感じです。

もはやマイニングという職業が崩壊しかけたので、そのための道具が要らなくなり安くなったのですね。


ということで、「半導体不足が原因で価格高騰する中、CPUやストレージを差し置いてなぜGPUだけ価格が下がったのか」という疑問には、次のように答えられるでしょう。

効率的にマイニングするためにはGPUが効率的で需要が高かったが、それで得られるビットコインに価値が無くなったのでマイニングにもGPUにも価値が無くなった。


まとめと発展

最後にこの現象を絵で表現しましょう。左が正常な状態で、右がビットコイン暴落時を示しています。

ビットコイン暴落怖いよ


今回のビットコイン暴落と同様に、NFT事業でも同様のことが起こるかもしれません。例えば悪人が暗号資産の模倣品を作ることに成功した場合、NFTアートなどの意味が薄れることになり、結果的にマイニングの報酬が下がるかもしれません。


おわりに

今回記事を書くうえで追加で色々と調べていて、協力者がいなければブロックチェーンが成り立たないことが気になりました。今回のようにビットコイン暴落で撤退する人が大量発生すると、ハッシュ化に時間がかかるようになるかもしれません。また、もし将来的にnonce値の生成難度や頻度が増加した場合、より多くのリソースが必要となり、マイニングする人も増えるでしょう。そうなれば平均的に一人当たりの報酬額が減ることになりそうです。そんな時に、大規模な停電やマイニング事業撤退があれば、リソース量が減りハッシュ化が遅れるかもしれません。その瞬間、ブロックチェーン技術を基盤とするサービスはすべて成り立たなくなるんだろうなと。
このあたりについてはただの机上の空論なので、ずっと何も起こらないことを願うばかりです。。。


今回記事にした内容は、有識者にとっては至極当然のことなのでしょうが、ブロックチェーンわからん勢としてはこれらの事象が綺麗につながることが衝撃的でした。 最近は知らない知識を、会社の同期やニュースなどから、興味が薄い話でも疑問を持って聞いてみるように注意しており、それが役に立ったのかなと思っています。

関連の話題として、中国でマイニング禁止の法律ができたことは知っていましたが、その裏でGPUの価格が下落していたことには気づきませんでした。
事実だけを見て中身を知らないままでいた阿呆の私を恥ずかしく思います。

今後はニュースで流れてくる事実だけでなく、中身まで把握できる人間になりたいものです。


それでは。